EEMBCがフリースケール社i.MX31とARM社コンパイラを
用いた場合の新しい認定スコアを公表
最大で2倍の性能アップ
カリフォルニア州エルドラド・ヒルズ— 2008年7月29日 — エンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアム(EEMBC)は、ARM社プロセッサベースのフリースケール社i.MX31マルチメディア・アプリケーション・プロセッサに関する新しい認定ベンチマーク・スコアを本日公表しました。ARM®RealView®RVCT 3.1 ビルド559コンパイラを用いて得られた結果は、以前得られたGCC版バージョン3.43コンパイラと-O2の最適化を用いた場合の認定スコアを凌駕するものでした。
フリースケール社532MHz i.MX31はout-of-the-box環境で、AutoBench1.1, ConsumerBench1.1, OABench1.1,
TeleBench1.1の計4つのEEMBCベンチマーク・スイーツについてテストが行われ、自動車/産業機器、デジタル・イメージング、オフィス・オートメーション、基地局アプリケーションについて多くのデータが得られました。
総合スコア結果
ベンチマーク・スイーツ
|
総合スコアのタイプ
|
以前のスコア
|
新しいスコア
|
AutoBench 1.1
|
Automark™
|
126.6
|
258.3
|
ConsumerBench 1.1
|
Consumermark™
|
26.6
|
43.2
|
OABench 1.1
|
OAmark™
|
340.5
|
394.3
|
TeleBench 1.1
|
TeleBench™
|
6.1
|
7.3
|
以前のスコアはLinux OSを用いて認定。新しいスコアはOSなしで認定。
「ARMコンパイラはリスト内の一つのベンチマークについて最大2倍の性能向上に役立ちました。そして、4つのベンチマークを組み合わせた全般的な性能ではGCCコンパイラの初期バージョンと比較し、43%アップしました。」とEEMBC会長マーカス・レビーは述べました。「このスコア結果からわかることは、最新のコンパイラの最適化と技術を用いることの重要性です」
フリースケール社i.MX31プロセッサは、ベクトル浮動小数点演算コプロセッサとL2キャッシュを内蔵し、数値演算処理を多く用いるマルチメディア・アプリケーションを実行するポータブル・メディア・プレーヤ、ポータブル・ナビゲーション・デバイスなどのワイアレス機器向けに設計されています。ARM1136JF-S™プロセッサをベースにしていますが、ターゲット・マーケットは、多機能スマートフォン、デジタル・ビデオ・レコーダ、デジタル・カメラ、モバイル・ゲーム・コンソール、モバイル・マルチメディア・プレーヤおよびその他のモバイル・ワイアレス・アプリケーションです。
RealView開発スイーツ3.1の一部であるARMコンパイラは、開発者がARMプロセッサベースの機器から最大限の性能を得られるよう設計されています。ARM社は、最大限の性能を最小限のメモリコストで実現するために、プロセッサ技術と平行してコンパイラ技術も開発しています。
ARM社プロセッサ部門マーケティング副社長Eric Schorn氏は「ARM社は、業界をリードする弊社のプロセッサとコンパイラの開発段階でEEMBCベンチマークを徹底して使います。その認定結果を見ると、幅広いモバイルおよびコンシューマ機器分野で最大限の実用途性能と消費電力効率を提供するために、継続的に業界をリードしていることがわかります。」と述べました。
ARM社RealView RVCT 3.1を用いたフリースケール社iMX31のベンチマーク・スコア・レポートは、www.eembc.orgから無償でダウンロードできます。
EEMBCについて
エンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアム(EEMBC)は、プロセッサ・アーキテクトや組み込みシステム設計者が、組み込み向けプロセッサとシステムの性能を正しく理解する手助けをするために、ベンチマーク・ソフトウェアを開発しています。現在提供されるベンチマーク・ソフトウェアは、デジタル・エンターテイメント、デジタル・イメージング、ネットワーキング、OA機器分野における単一コアとマルチコア・プロセッサの性能とエネルギーコストを予測することができます。他に自動車、組み込みJava、通信機器分野向けベンチマーク・スイーツがあります。EEMBC技術センターは、ベンチマーキング、ベンチマーク・スコアの認定サービスを行うほか、ベンチマーク・ソフトウェア開発におけるEEMBCの研究開発センターとしての役割もあります。
EEMBCの現在の会員は以下の通りです。AMD、アナログ・デバイセズ、アーク・インターナショナル、アーム、ブロードコム、キャビウム・ネットワークス、セントールテクノロジー、CEVA, コード・ソーサリ、サイプレス・セミコンダクタ、エスマーテック、ファラデイ、フリースケール・セミコンダクタ、富士通マイクロエレクトロニクス、グリーンヒルズ・ソフトウェア、華為技術、IARシステムズ、IBM、イマジネーション・テクノロジーズ、インプルーブ・システムズ、インフィニオン・テクノロジーズ、インテル、LSIロジック、マーベル・セミコンダクタ、松下電器産業、メディア・テック、メンター・グラフィックス、マイクロチップ・テクノロジーズ、MIPSテクノロジーズ、ナショナルインスツルメンツ、NECエレクトロニクス、ネットクリアス・システムズ、ノキア、エヌビディア、NXPセミコンダクターズ、沖電気工業、オープンカーネル・ラボ、クアルコム、リアルテック・セミコンダクタ、レッドハット、ルネサス・テクノロジー、RMI, サムソン電子、ソニー・コンピュータ・エンターテイメント、STマイクロエレクトロニクス、テンシリカ、テキサス・インスツルメンツ、東芝、トランゴ・バーチュアルプロセッサ、ウィンドリバー・システムズ。
AutoBench, ConsumberBench,
OABench, TeleBench, Automark, Consumermark, OAmark, Telemarkは、商標です。EEMBCはエンベデッド・マイクロプロセッサ・ベンチマーク・コンソーシアムの登録商標です。
ARMとRealViewはARM Limited社の登録商標です。ARM1136JF-SはARM Limited社の商標です。その他のブランド名、製品名は、該当所有者の所有物です。ARMは、ARM Holding plc, その運営会社ARM Limited, 地域の支社、ARM Inc., ARM
KK, ARM Korea Ltd., ARM Taiwan Limited, ARM
France SAS, ARM Consulting(Shanghai) Co.Ltd., ARM Belgium
Technologies Pvt.Ltd, ARM
Norway,
ASを代表して使用されます。
その他の商標は該当所有者の所有物です。